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■ああ、堂々の自衛隊

約2週間かかってもまだ上巻さえ読破できない「神々の指紋」
とっかかりもよく、途中も快適に読み進めていたが話が天文学に及び、
しかも「歳差運動」というなんともチンプンカンプンな話になったところで
大きくペースが落ちてしまった。

天文学に興味が無いわけではない。
「すいきんちかもくどってんかいめい」の次にくる惑星については
何も知らないのにずうずうしくエントリまであげてしまっている。
拙ブログ「2006.04.12 水金地火木土天海冥・・・」

それでも詳しく述べられている「歳差運動」については、どうしても
眠たくなってしまう。そのへんがぼくの限界なんだ。。。

でその「神々の指紋(上)」をトイレ用に押し込んで、新たに手に取ったのが
「ああ、堂々の自衛隊-PKO従軍奮戦記」である。

著者は、無茶な取材とおちゃらけた文面の奥にある恐ろしく真面目な
ジャーナリストまたは写真家としての熱い思いで有名な宮嶋茂樹氏。
最近テレビで大活躍している勝谷誠彦氏が構成という立場でからんでいる。

内容は自衛隊初の海外派兵となったPKOカンボジア派兵に筆者が
従軍したその顛末が少々危ない事実を含みつつ書かれてある。

ぼくは一気に読み終えた。かかったのは実質4時間程度。
イマジネーションを掻き立てる著者による写真も多く掲載されているし、
何よりあの文体がなんとも言えず読み手をあきさせない。

感動する場面あり、緊張する場面あり、腹を立てる場面あり、
失笑してしまう場面あり、勝谷さんの手が入っているとはいえ
これだけ読ませる文章が書ける人が羨ましい。
もちろん一番羨ましいのはその超人的な行動力なのだが。。。

かなり昔の本ですが、イラク派兵でいまだに悶々としている日本国民に
軽くでも読んでいただきたい本であります。


今ぱっと開いたところから「軍艦マーチに送られて」という一節を引用します。
読まれて少しでも興味もたれた方は、是非お求めいただければと思います。

軍艦マーチに送られて

 私は新しいパンツにはきかえると、甲板へ向かった。

 Fバースは白い制服で埋まり、軍艦マーチが奏でられる。ああ男・宮嶋、一生のうちで、軍艦マーチに送られて出掛けることができるとは。『蛍の光』もない。テープを投げる人もいない。ただ見交わす目と目、敬礼と敬礼。「やってくれるな」と、無言の内に伝わってくる熱き大和魂。

 仰ぐ誉れの軍艦旗
 舳に菊を戴いて
 太平洋をわが海と
 風も輝くこの朝だ------

 思わず、『太平洋行進曲』が口をついて出る。本当に行くのだ。再びわれわれは行くのだ。滑るように『みうら』は離岸する。海上保安庁や広島警察の船が、艦隊を護衛する。その向こうで、市民団体がチャーターした船がなんだかゴチャゴチャわめいているが、遠すぎて聞こえない。命を的に壮途につく同じ国民を快く送り出せないとは、不愉快な国賊どもである。しかも自分の国のためではない。よその国の人々を助けに行くのだ。

 そうしたヤカラも姿を消すと、護衛についた海上保安庁や県警の船が次々に点滅信号で別れの挨拶を送ってくる。最後に別れたのは、ボートほどの大きさの県警の船だった。

「こちらは江田島警察署です。厳しい任務、ご苦労さまです。無事航海をお祈り致します」

「ありがとうございます」

 マイクで答える司令の声も思わず潤む。

 江田島沖に来ると、海上自衛隊幹部候補生学校の生徒二五〇人が、カッターに乗り見送りに出ていた。

「櫂立てー」

 の合図とともに、一斉にオールが上がる。島から十五キロの距離を漕いで来たのだ。

「左舷、江田島学校生徒である。帽フレー!」

 甲板に立ったこちらの隊員たちも一斉に帽子を脱いで打ち振る。実にシブイ光景である。

 自衛隊の飛行機も次々と飛来する。P3C、P2J、US1、さまざまなヘリ、航空機が編隊を組み、翼を振って挨拶していく。その度に「右、帽フレー!」「左、帽フレー!」と忙しい。

 挙句の果ては、航空自衛隊のF4ファントム、F15イーグルまでが超低空飛行で編隊を組んで飛来する。まことに自衛隊はヒマ、もとい、熱心である。

 しかし私がなにより感動したのは、税金で買った燃料を使って遊んでいるとしか思えん、もとい、同僚思いの自衛隊よりも、通り過ぎる島々から手を振ってくれる普通の人々であった。消防団が出て、放水して見送ってくれる島。子どもたちが埠頭から手を振ってくれる島。そうした島々を通り過ぎる度に「右、帽フレー」「左、帽フレー」が繰り返される。そうすると、相手も手がちぎれんばかりに振りかえしてくる。

 東京にいて大朝日新聞などを読んでいると、自衛隊はまるで犯罪を犯しに海外へ出掛けるようで、国民みんなが反対しているようなイメージを持つ。しかし、事実は、今のこの熱心な見送り風景なのだ。

 かつて帝国海軍も、この瀬戸内海を、こうして見送られながら出撃していったに違いない。そして『長門』などごく一部を残して、そのほとんどは帰らなかった。

 ああ栄光の国柱
 護らで止まじ身を捨てて

 見送りを受けたばかりの江田島の「江田島健児の歌」をくちずさめば、滂沱たる涙は十四ノットの最高速の風に吹き散らされて、瀬戸内の波間へと消えていくのであった。
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■コメント

■不肖 宮嶋さんです [ポール]

タツさま、こんにちは。

>いい味出している、いい文章です。

ですよね。
一見人を小ばかにしたような感じを受けますが、読んでいるとまったくそんなことはないことに気づきます。
うまく自分を落としてしかも熱いハートを持っている。

文章もそうですが、行動力に感服しています。

■TBありがとうございます [タツ]

不肖 宮嶋さんですね。

いい味出している、いい文章です。
戦場へ仕事にいく人々を快く送り出す国になりたいものです。
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